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「エールを送る」は、和製英語!『Yell』の本当の意味は?

メガホンで応援する羊

日本語では「応援」のシンボル

夕日の浜辺で両手をあげて歓ぶ子供たち。

「エールを送る」といえば、誰かを応援したり、励ます時に日本では使われます。ドラマや曲のタイトル、歌詞のフレーズなどでも多用されるワードです。

スポーツ以外のシーンでも、学校や仕事の仲間をねぎらったり、元気づける目的で「エール」が送られています。

ふわふわ教授

ところが…「エール」の英語スペルである『Yell』という英単語といえば、むしろマイナスの意味合いが強い言葉です。

英語『Yell』が、日本で「エール」に変化し、「応援」や「励まし」をメインの意味とする和製英語になった、というわけです。

英語では「叫ぶ・わめく」という意味

叫ぶアメリカ人の少女。

本来の英単語である『Yell』は、大声で「叫ぶ・わめく」という意味になります。

「痛み」や「怒り」などの感情が生じた時に出す大声を意味します。

The man is yelling.
男が怒鳴り声をあげている。

例えば日本語で「痛ぇな、コノヤロー!」と怒鳴る行為は『Yell』に該当します。非紳士的なので、とても仕事仲間に対して取る行動ではありません。

子供が「キャンキャンわめいている」ようなイメージも強いです。これを英文にすると『The child is yelling』です。

ふわふわ教授

The girl yelled at the man.
その少女は男にむかって叫んだ。

英語で「叫ぶ」を意味する英単語は他にもあります。

『Shout』→『Yell』→『Scream』の順に「叫びのレベル」が上昇する。

…と一般に言われています。

『Shout/シャウト』は、単に大声を出すという意味です。遠くにいる人を呼ぶ時や、うるさい場所で人と話すときに叫ぶ場合に使います。『Shout』に不快感などの感情が加わると『Yell』に変わるという感じです。

『Scream/スクリーム』は、より強い恐怖などによる「悲鳴」や「絶叫」を意味します。

発音が「エール」と全く違う

日本語の「エール」の語感は、ほのかに爽やかで「励まし言葉」にマッチする感じの響きですが、英語の『Yell』は「イェル」と発音します。(※青文字にアクセント)

日本語版とは、かなり印象が異なります。

厳密にいうと、カタカナでは再現できず、あくまで無難な「イェル」表記に落ち着いたのだと思います。

イギリスやアメリカでの本物の発音は「ヤル!」とか「ヤオ!」にも近い音です。日本語の「エール」とは著しく違い、勢いのある感じです。

日本語「エール」と比べると、英語『Yell』は「ヤ行」の音が強調される尖った感じの発音です。

ふわふわ教授

『Yell』を英語で発音する時は「イェル」でOKですが、「音を伸ばさず、一瞬で言う」のがコツです。※英会話では「エール」という発音は通じず、『Yell』だとすら気付かれない可能性が高いです。

「応援」&「励まし」を意味する英単語

以上の点から「エールを送る」をそのまま英語にすると、「わめき声を送る」というような奇妙な意味になってしまいます。

英語辞典によると、学生チアリーダーなどが「同時に皆で大声を出す」パフォーマンスを『Yell』と呼ぶこともあるそうですが、日常会話では、『Yell=わめく』という意味がほぼ主流となっています。

よって、今回は『Cheer』という単語を使う方法をご紹介いたします。

『Cheer』という単語が、「応援」、「声援」を意味します。

ふわふわ教授

Cheer for the team.
チームを応援する。
(チームのために応援する)

上記の『Cheer for』という表現が、誰かに向かって「応援する」「歓声を上げる」という意味なので、日本語の「エールを送る」に相当するのではないかと思います。

They tried to cheer up the girl.
彼らは、その少女を励まそうとした。

『Cheer up』という表現は、落ち込んだ人を勇気づける時に使います。これも日本語の「エールを送る」のニュアンスにマッチすると思われます。


本日も最後までお読み頂き、誠にありがとうございます。

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