「ジョニー」も「ジャニー」も英語では『JOHNNY』
一般的に、『Johnny』という名前は『ジョニー』と日本では表記されます。
おそらく日本に「Johnny」という名前が伝わってきた頃、カタカナに変換される際に「ジョニー」という表記が採用され、それが定着したからだと思われます。実際、「Johnny」といえば「ジョニー」という書き方で統一され、長く慣れ親しまれていますよね。
一方、「ジャニーズ」という事務所名に使われている人名を、英語表記で閲覧しますと、「Johnnys」もしくは「Johnny’s」と記されています。
なんと、『 ジョニー・デップ(Johnny Depp)』と全く同じ名前です。(※それぞれを翻訳しますと、「Johnnyたち」「Johnnyの」となります。)
なぜ同じ名前なのに違う表記なのか?
まず始めに、日本語と英語のシステムの違いが挙げられます。
英語の音声を日本語 (カタカナ) に変換する際、五十音をベースとした『限られた音数』を使って割り当てます。
「五十音」を組み合わせると、日本語は100種類くらいの音になりますが、それでも発音のバリエーションとしては、世界的にも『音数の少ない言語』なのです。
それに対して、英語は1800音もの「音」が存在する事実が、多くの文献に記されています。日本語では「あ/ア」の音は1種類ですが、英語の「あ/ア」にあたる発音は5種類もあります。
よって、「Johnny」が「ジョニー」と翻訳されても、「ジャニー」のほうがより近いという解釈も有りうるのです。『全く同じ英単語』であっても、日本語に変換されると、複数の変換結果が生まれやすいという特徴があります。
「マイケル」と「マイコー」みたいなもの
よって、「Johnny」という名前を、文章表記を優先して翻訳したものが『ジョニー』で、実際の発音に近づけて翻訳されたものが『ジャニー』という見方もできるのです。
しかしながら、日本語での会話や文章で「マイコー」を使用すると、日本名の麻衣子、舞子や舞妓など、「MAIKO」と発音する『同音異義語と重複』する恐れがあります。「MAIKO」と発音する単語がいくつもあるので、どの「MAIKO」なのか判別がつかなくなります。
よって、利便性から「マイケル」のほうで統一されているともいえます。
「“ジャニー”・デップ」とは書かれない理由の考察
同様に、「Johnny」を「ジャニー」に統一してしまうと、JOURNEY(長期旅行) や、JANNY(人名)という別の単語の発音と重複してしまいます。音声的には「ジャニー」のほうが本物に近いとしても、表記上は「ジョニー」のほうが無難なのも事実なのです。よって、面倒ですが、日本文で読み書きするときは「ジョニー」を使い、英語で話す際は、のちほど述べる発音法で「Johnny」を使いましょう。
※「ジャニーズ」の場合は、あくまで、社名・ブランドとしてすでに日本語化しているので、語源が「Johnny」でも、いわゆる「ジョニー」とは別物として定着している側面もあります。よって、日本語の会話で「ジャニーズ」を「ジョニーズ」と発音すると、間違いか、別団体の名称等になってしまうかもしれませんので注意しましょう。
発音法のアドバイス
先に結論を述べると、「Johnny」の英語での発音は、「ジャニー」でも一応は問題ないです。ただし、「ジャ」の部分にアクセントをつけて「ジャー」と少し伸ばしぎみに発音したほうがアクセントが効いた音になります。
「デップ」は、「デッ」にアクセントをつけて強めに言います。逆に「プ」は、ごく短く弱めに一瞬で言いきりましょう。「プ」をはっきり長めに発音する必要はありません。微かに言うか言わないかのレベルでも良いくらいです。
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※イラストは、映画『Alice In Wonderland』に登場する、MadHatter(マッドハッター)のファンアートです!