下敷きは、日本やアジア特有のアイテムです。クリップボードや画板と違い、ノートの「紙と紙の間に挟む」点が独特です。最近では、『Shitajki/シタジキ』として英語化され、世界でも愛用され始めています。
もくじ
Pencil board(ペンシル・ボード)
『Pencil board』を直訳すると「鉛筆用の板」です。今のところ、英語への翻訳としてはベストかと思われます。英語圏では、歴史的に「日本と同じような下敷き」はありませんでした。
近い物として、クリップボードや画板がありますが、やはり少し異なります。よって、それらとの違いが明確、かつ用途がイメージできるのが『Pencil board』です。
それでも、文化・習慣の違いにより、「下敷きの概念」が分からない人も多いです。よって、「元から知らないので通じない」ことも多いです。
Stack Exchangeというサイトの『ANIME & MANGA』部門では、「Pencil boardは本来、何のために使う物ですか?」という質問が投稿されています。
ふわふわ教授
上記サイトの質問者は、日本の「アニメ下敷き」をコレクションしていると述べています。しかしながら、窓に貼り付けて飾るなど、インテリアの一種として使っているようです。
『Pencil』という単語がネーミングに使われてもなお、下敷きそのものを知らない人には意味が伝わらないようです。よって、以下のような英文で、使い方も説明する必要があります。
下敷きは、紙の下に敷くことで、筆記面をなめらかにできる道具です。
・知っていても、使用目的までは知られていない例もある。
念のためですが、気に入った絵柄の下敷きを、インテリアにすること自体は、全然おかしなことではありません。日本では「アニメ」や「アイドル」の下敷きは名物といえます。少なくとも40年以上前から、これらは多く出回っています。
プラスチック製の下敷きは、元来「装飾性」を重視したアイテムといえます。
日本の下敷きの中には、とても装飾性の高い物がある。
Writing boardは「似て非なるもの」
英語圏の人が、下敷きを『Writing board/ライティングボード』と表現することがあります。『Writing board』なら、明らかに「下に敷いて字を書く」ための物だと分かります。
しかしながら、THE FREE DICTIONARY によると、『Writing board』は、座った時に「膝に載せられる物」と記されています。
ふわふわ教授
多くの辞書でも、『Writing board』には同様の見解がなされています。膝を英語で『Lap/ラップ』といいます。よって、『Lap board』と言い換えることもできます。
そして、『Writing board』の小さいバージョンが『Clip board/クリップボード』です。
ちなみに、日本ではクリップボードを、なぜか「バインダー」とも呼ぶことも多く、ややこしいです。
ふわふわ教授
紙と紙の間に挟む「日本式の下敷き」とは似て非なる物といえます。
下敷きは、ノートのページとページの間に挟める薄いプラスチック製の筆記用の板です。
下の動画では、まさにこの「似て非なるもの」として、日本の下敷きが紹介されています。正確にいうと、お手製の下敷きを作る、アメリカ人クリエイターによる動画です。
英語圏における「Writing baordのような物」ですが、別物だからこそ、『Shitajiki』という言葉が何度も出演者からアナウンスされます。
Shitajiki(シタジキ)
前の項で何度か登場しましたが、『Shitajiki/シタジキ』と日本語のまま使われるケースもあります。
『Shitajiki』は、一部の人々の間ではありますが、「英語化」されています。商品名として、ネットショッピングサイトでも目にするようになりました。
『Shitajiki』と『Pencil board』の2つを記載することで分かりやすくしているパターンが多いです。
ふわふわ教授
『Shitajiki』と英語で 検索すると、「アニメ下敷き」の画像が多く出てきます。海外のアニメファンの間で、絵柄やデザイン性に注目が集まり、グッズとして知られるようになったことが背景にあります。
しかしそれ以上に、方眼紙のような目盛りのついた下敷きの画像も多く出てきます。これは、「下敷きの機能面」という別ルートからの着目により、普及し始めた証だと考えられます。
これら「方眼下敷き」や「定規付き下敷き」は、英語版のAMAZONでも、『Shitajiki』として販売されています。
ふわふわ教授
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下敷きは、アメリカで少しずつ一般化され始めている。
Plastic board(プラスチック・ボード)
単純に『Plastic board/プラスチックの板』という翻訳例も見られます。下敷きという概念が分からない人々には分かりやすい名称です。
英語圏では、そもそも下敷きの用途が分からない人が多数派です。まずは、使用用途の前に「どういう物体なのか」を理解してもらえる効果はあります。
『Plastic board』という名称には、「下敷きという物体そのもの」が、材質から形状まで描写されています。
ふわふわ教授
ただ、「何に使う物なのか」という観点が欠けているともいえます。より意味を伝える為には『Pencil board』や『Shitajiki』と組み合わせて英文にする必要があると思います。
「ペンシルボード」もしくは「下敷き」と呼ばれるプラスチック板は、薄型の筆記用の板の一種です。
TOEICにも「下敷き」が登場
パンデミック以降、TOEIC会場に「ホテルの宴会場」が使用されるケースが増えました。ホテルは、ラグジュアリー(贅沢さ)を提供する場所です。よって、長机には綺麗なテーブルクロスが敷かれていました。
テーブルクロス(布)の上では、解答用紙に文字がうまく書けません。よって、下敷きが各席に用意してあったのです。その下敷きは、まさに透明のプラスチック板でした。
ふわふわ教授
TOEIC会場のテーブルには、筆記面を良くするために、透明のプラスチック板が置いてあった。
Static electricity(静電気)
下敷きといえば、静電気です。小学生以上になると、髪を吸い付かせて遊んだ人も多いと思います。
ふわふわ教授
彼女は、静電気を発生させるために、下敷きをシャツにこすりつけた。
どこの国の子供も、静電気で遊ぶのが楽しいようです。海外、アメリカなどでは、「風船を洋服にこすり合わせて」静電気を発生させることが多いようです。
本日も、最後までお読みくださり、誠にありがとうございます。