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『ノーマスク/NO MASK』は英語では複数形?

No masks(複数形)が基本

緊急事態宣言が解除され、街に一気に人が溢れかえっています。

引き続きマスク着用や「フィジカル・ディスタンシング」などのエチケットが推奨されていますが、「ノーマスク」の人が増えた…という話題もよく聴きます。

アメリカでも『No Mask No Entry/マスク無しは、入場禁止』という看板や張り紙がお店の入り口で見られるようです。

看板では『No mask…』という表記もOKですが、通常の英文では『No masks』のように、複数形のほうが自然な場合が多いです。

ふわふわ教授

マスクは、「1枚2枚…」という風に、数えられる名詞です。

数えられる物である「可算名詞」の場合、最後に『s』を付ける「複数形」が基本となります。

『No masks』を使った例文

There are no masks in the drugstore.
その薬屋には、マスクがない。

↑ 本来、複数あるマスクが、店にないという状況です。「現時点でそこにない複数のマスク」を指しているので「複数形」になります。

ある1枚のマスクだけを指しているわけではないので、『masks』が自然です。

They came here with no masks.
彼らはここに、マスク無しでやってきた。

↑ 本来あるべき「人数分のマスク」を指しているので「複数形」でそろえるのが自然です。

Context(文脈・状況)によっては単数形も可能

英語のネイティヴによると、『No+名詞』の場合、名詞を複数形にするのが基本だし、自然な英語ですが、「単数形」が絶対間違いというわけではなく、状況によって変わるものなのだそうです。

ただ、マスクというものは明らかに世の中にたくさんある物なので、ほとんどの場合『No masks』と、複数形にすることを推奨していました。

No maskでも可能な例

He wears no mask.
彼はマスクをしていない。
He came here with no mask.
彼はここに、マスクをせずにやって来た。

アメリカ人が、上記のような表現をしています。なぜ『No+名詞』でも「単数形」なのかというと、マスクとは、「1つの顔に1枚付けるもの」という想定で書かれた文章だからです。

ただし、『No mask』という組み合わせに固執する必要はありません。

No mask 以外で「ノーマスク」を表現する方法

日本語では、「~が無い」という状況を、なんでも「ノー〇〇」にしたがる傾向があります。

「ノーメイク」「ノータッチ」「ノーコン」…これらのほとんどが和製英語なので、英語では通じないか、通じても不自然な英文になる恐れがあります。

ふわふわ教授

よって『No』ばかりにこだわらず、他の表現も取り入れることをお勧めします。

He didn’t wear a mask.
彼はマスクをしなかった。

↑ 彼が、「マスク着用」という行動を取らなかったという状況です。

He won’t wear a mask.
彼はマスクをしようともしない。

↑ 彼がマスク着用を拒絶しているので、マスクをしないだろう、という場合です。

They don’t wear masks.
彼らはマスクをしない。

↑ 理由は明かされていないですが、彼らがマスクをしない人々である、という事実を述べています。

He is not wearing a mask.
彼はマスクをしていない。
No one is wearing a mask.
誰もマスクをしていない。

↑ 彼/彼らが、現時点でマスクを着用していないという状況です。


本日も、最後までお読み頂き、ありがとうございます。

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